一夢庵風流記 in Sweden

Linnaeus University (Kalmar) Sep.2015-Jun.2016 Exchange Life ~脚本演出:Nats~

<日常編>第5場: スウェーデンの飲酒

22日からヨーロッパ漫遊旅行にでています。2週間半程で、5カ国7都市へ。今ベルリンで、明日はミュンヘンに移動です。そうそう実は今日驚くべきことが。ベルリンの壁の前で、Vaxjo組の友達に再会、それもAPUから一緒に来た子も含めて笑 なんと世界は狭いことか…また思いましたね笑 APUでもスウェーデンでもなくて、ドイツでベルリンの壁の前で再会を果たすとは予想だにしなかった。
 
さてまだこちらはイブですが、3日目で体力があるうちに…私がずっと書きたかった秘蔵ネタを。
 
私の秘蔵っ子…第5場は
”スウェーデンの飲酒”についてです。
 
書く書く詐欺してましたがようやっと。
スウェーデンの酒販売制度はどうなっているのかについてご紹介。
紹介するからには面白味があるわけですよ。そう、少し特殊なのです。
 
なぜこの特殊な状況がつくりあげられたのか…それをターム1で仲良くしてもらってた考古学のおじいちゃん先生に尋ねてみたことがあります。
 
返答は、スウェーデンの飲酒の歴史から今現在の規制になっているんじゃないだろうか…ということ。
 
それなら調べるっきゃないだろう!てことで、まずはスウェーデンの飲酒の歴史から。
(ここからチョット堅い話を、時代ごとに箇条書きスタート)
 
キリスト教到来前
→北欧神話にて知られている”エール”が飲まれていた。
 
キリスト教到来後
→アルコール度数の高い蒸留酒を製造する技法がヨーロッパから流入。
 
伝染病(黒死病など)が流行した時代
→薬用酒の生産 「生命の水(アクアヴィット)」
 
そのうち、酒類生産の多様性が発生し、まともな統制もないまま自家生産に近い形で誰もが作れるようになるのです…
 
18世紀後半
→国家権力による酒類取扱規制撤廃によって生産の激増。ついで消費も激増。
 
19世紀に入ってから、政府が規制への動きを起こし始める。
 
1870年
→酒類の製造流通販売の利益が国家に還元されることを目的に、酒類の専売決定。
 
20世紀前半
→国家による酒類統制は頂点を迎える。
第一次世界大戦には酒類の配給制度(3ヶ月ごとに2リットル上限)。そのうち国民から批判の声が聞こえ始める。(そりゃそうだ。今まで自由に多量に飲んでた国なんだから)
 
1955年
→配給制度廃止
 
今現在の制度がとられる
 
つまり何が言いたいかって、結局のところ、国家による統制の歴史はここ150年ほどしかないんです。
 
(参考文献:古谷大輔「酒から見るスウェーデン事情」『スウェーデンを知るための60章』から)
 
あのおじいちゃん先生も、お酒の飲み過ぎで健康にも影響を及ぼすようになったからそれもあるかもね〜と言っていました。
 
 
そして今現在とられている規制方法、それが!
 
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システムボラーゲット(Systembolaget)
いわゆる酒類専売会社です。
※ちなみに酒税は、アルコール度数によって課税されるシステム(こちらもなかなか厄介)
 
もし貴方がお酒を買いたいなら、ここに駆けつけねばなりません。いつでも買える?買えません。平日は夕方頃まで、休日は土曜の昼過ぎまで。だから注意が必要。週末パーティーが控えてるなら、平日に買っておくのが利口。日本みたいにお酒切れたからコンビニ…というわけにはいかない笑
※ただし、アルコール度数3.5%以下のものはスーパーでも購入可能。
 
ただこのお店、凄くオモシロイ。何がって…ズラーッとお酒しかないんです笑
 
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ワインだってビールだってこの通り。
ワインに関してはまったく知識ないから並べられても分からぬのだ…フランス人頼りです。笑 ウンチクあったらもっと面白いんだろうな〜
 
そしてスウェーデン、アルコール飲料で何が有名かって…そうウォッカ。種類も豊富。
 
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まー、スウェーデン人は昼と夜の性格がガラリと変わる。お酒を手にすると人が変わったように騒ぎ囃し笑 でも昼間は案外日本人が他人にとる行動と似ていたりします。そんなスウェーデン人が持ってるのはやっぱり…ウォッカ!ってことはないけど、普通を我々とすると頻度は高いよね笑
 
そして皆さま よくよくご注目ください…
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お酒の情報が一目でわかるように。スウェーデンにいながら、世界中のものを楽しめます!
 
…ということは…見つけました(^^)!
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実は日本のものも3種類ほど。梅酒売ってるのを知った時は喜びましたね笑
 
そして店内にこんなものも。
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お酒検索機(名付けた)。ソムリエのようなお酒のプロの方がいます。ありすぎて迷ってる方は結構多いのです笑
 
金曜の午後になると多くの人がこれでもかってぐらいカゴにお酒を入れて買っていきます。この人たちこんなに買うのかと最初は驚いたものです。笑
 
ちなみに年齢確認に関しては厳しい。明らかに20歳を超えてない限り、公的証明書を求められます。つまり留学生の場合は、パスポートか居住許可証
スウェーデンではどちらかは持ち歩きましょう。
 
…ということで、スウェーデンの飲酒について述べてきました。
24時間どこにでもあるコンビニで変える日本とは、事情がだいぶ異なります。たとえば日本でも専売制が採用され、同じような状況になった場合、私は何を思うのでしょう…でも今現在スウェーデンで慣れましたからね〜すんなり受け入れるかもしれません。
 
皆さんも、スウェーデンに旅行の際は、ぜひ一度訪れてみてください。なかなか面白いと思いますよ( ^ω^ )
 

第5場いかがだったでしょうか?

それでは皆さん、素敵なCheristmasを!
God Jul !!
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Nats